研究

フラックス観測始めました

2023年08月22日


こちらで建てた鉄塔の上にCampbellのCPEC306: エンクローズドパス方式を据えてあります。設置高さは27.5 m,主風向がほぼ西なのでほぼ北を向いてます。大学演習林敷地内で稼働しているタワーは実はそんなに多くはないです(4基め?)。森林が吸収(光合成)もしくは放出(呼吸)している二酸化炭素量がリアルタイム(30分毎)で分かります(補正は必要です)。

先端のUFOキャッチャーのつかみ手のような部分が超音波を使った風向風速計です。上下それぞれ3本あるので3次元の空気の動きが分かります。見えにくいですがその脇に空気の取り入れ口があります。手前の白い箱の中に二酸化炭素濃度分析計が入ってます。鉄塔は自立式なので台風でも大丈夫ですが,雲台的なボルト1本でしか留まっていない,この本体が風速40 mでひっくり返らないのかが不安です。

国内の照葉樹林(暖温帯常緑広葉樹林)では最初なのですが,ランドスケープ的に純林ではなくスギ植栽がパッチ状に混ざってます。南九州はそうゆうところということにしてあります。周囲450 mは森林(演習林敷地)です。主風向側は森しか見えません。樹冠高は鉄塔建設前にVertexで測って18 mのはずだった(なので鉄塔高さが1.5倍の27 m)のですが登ってみると約15 mでした。左から濡れセンサー,転倒マス雨量計,温湿度計と放射温度計(SI-111, Apogee)です。プロファイルは現在は温湿度を3高度で測ってますが,建設時に結構周りを伐ってしまったのでプロファイルにならない程度を測っている感じです。こいのぼりは高い方がよく泳いでます。

純放射計はNR-Lite2 (Kipp&Zonen),全天日射計はSR-05 (Hukseflux),光量子センサーはSQ-110 (Apogee)です。地面で地中熱流量,土壌水分量と地温を測定してます。

鉄塔上からは演習林事務管理棟まで見通しがきくのでWi-fiオンラインです。主風向側にカメラ(WV-S3530J, パナソニック)を設置してありますが,動く物は写らないので動画で見ていても面白くはないです。
こちらで最新のデータを表示しています(!補正されていません!)。

研究一覧へ戻る