2021年10月08日

RTK-GNSSの基準局の運営を始めました。田野フィールド（演習林）屋上です。DroggerのDG-PRO1です。

基準局の座標は田野にある電子基準点を用いて後処理で求めました。２時間以上の測定を５日間行いました。最低３つの電子基準点を用いるのが通常のようですが，田野があまりにも近いので１つだけです。なお次に近い綾の電子基準点を用いた後処理でも値はほとんど同じでした。
31.85539178°±0.00000001 SE, 131.30397765°±0.00000002 SE, 143.18±0.01 m
です。元期です。標高はアンテナの位置です。
アンテナ高度を修正しました（20221024）；
172.61 m（ジオイド高）です。

Ntrip CasterはDG-PRO1を使っていると無料で使えるサイトがあるので利用しています。自前で立てるのを覚悟していた（そのために仮想サーバを運用している）ので大変助かりました。ただしなぜか採用している衛星が反映されていません。パスワードをかけてあるので，利用される際はご連絡ください。フィールドセンターの利用実績としてカウントさせてもらいます。

近くの三角点で検証しました。１分せずにfixします。周りが畑の2.9 km離れた三角点では，座標値が31.8386 3664°, 131.3273 4161°に対し，測定値は31.8386 3599°, 131.3273 4226°で，差は緯度が0.0000 0065°，経度も0.0000 0065°でした。長さに直すと9.5 cmです。木花キャンパスの馬場横の進入口にある10.4 km離れた三角点では，座標値が31.8329 8386°，131.4109 1067°に対し，測定値が31.8329 8103°，131.4109 0031度だったので，差は経度と緯度それぞれ0.0000 0283°と0.0000 1036°でした，長さに直すと103.4 cmでした。当然，基準局から遠くなると誤差も大きくなります。

スマホとセットのDG-PRO1の移動局もあります。演習林内での利用の際にはお貸しします。あらかじめご連絡ください。ただし，林内でfixするかは検証してません（結構fixするそうです；西脇先生情報；220104追記）。衛星の選び方などにかなり依存すると思います。