渓流から流出する炭素と窒素に関する論文
2019年11月11日
田野フィールド(演習林)を利用して研究された,渓流から流出する炭素と窒素に関する論文が発表されました。地球全体で陸上の植生が吸収している炭素の約6割が河川から流れ出ているとされていますが(IPCC第5次評価報告書 2013),森林の種類や国別でそれがどの程度の量なのかは明らかにされていません。今回の研究では,その値が年ヘクタールあたり0.37 tになる例があることが報告されました。また窒素の流出は通常,溶存態(溶けているイオン)だけを取り上げることが多いのですが,実際には粒状態として溶存態の3倍以上の量が流出していることも明らかにされました。この研究成果は次の論文で報告されています。
https://link.springer.com/article/10.1007/s10533-019-00588-z